第54回例会報告

3月3日17時15分から小野川交流センター一階会議室で、第54回つくば和語トーストマスターズクラブ例会が開催されました。今日は桃の節句、雛祭りの日にあたります。

ひな人形

年度末の忙しい時期ではありましたが、そんな中でもゲストの方3名を含め全部で20名の方が出席されました。輝トーストマスターズクラブからゲスト参加して頂いたNさんありがとうございます。

今日の言葉は「相応しい(ふさわしい)」です。似合う、釣り合う、気に入るという意味で、同義語では、相当する、値する、適する、マッチする、似つかわしいなどがあります。

今日のトーストマスターは水戸からいらっしゃっているSさんです。冒頭に水戸で開催された外国人による日本語スピーチコンテストを紹介して下さいました。持ち時間が5分だそうで、なんだかトーストマスターズに似てますね。

係の説明に続いて、テーブルトピックスは、この季節に相応しいトピックを選んで頂きました。

  • 桃の節句、雛祭りの思い出
  • 送別会、卒業の思い出
  • 歓迎会の贈り物の思い出や欲しいもの
  • つくばでの春のお勧めスポット
  • 日本の中でお勧めスポット
  • 3月11日の震災から学ぶべきこと、学んだこと

総合論評でも言及されておられましたが、同じテーマで少しずつ分岐して行くトピックの選択であったと思います。回答者側には急な変化球を投げられること無く、答えを考え易かったのではないでしょうか。

贈り物で欲しいものとのトピックに対して、「気持ち、心遣いが大切で贈り物はモノが無くとも、その場の空気、雰囲気が良ければ良いのではないか」との答えは印象に残りました。また震災から学んだこととの質問に対しては、「一番大事なものは人間関係、人であり、モノは人と集うことや人とシェアすることによって初めて価値がでるもの」と回答された方が今回の優秀賞となりました。

計時係報告に続いては準備スピーチの発表です。今回は次の4つの発表がありました。

  • 「日本で体験した事を大切にしたい」project1
  • 「ダブルバインド?」project3
  • 「リンサニティ」project3
  • 「今、振り返る」project7

「日本で体験した事を大切にしたい」は中国から来られた方のアイスブレークスピーチでした。震災後、周囲に反対されながらも来日された理由として、資源の少ない日本がいかに強国になったのか知りたいという好奇心と強い信念を挙げられ、実際に来日して体験した日本人の勤勉さ、謙遜さという長所を、今後自分の生活に活かしたいとのことでした。またトーストマスターズクラブを通して日本語のレベルを上げたいとの希望を述べられましたが、ビザの更新も済ませたとの事ですので、今後も多くのスピーチを発表されることを期待しております。

ダブルバインド?」は成すべき事を先送りしてしまう自分をどう克服するか、がテーマのお話でした。同時に相反する二つの気持ちを抱えて葛藤したり板挟みにあうことをダブルバインドと呼ぶそうですが、仕事をする上で、スケジュールに縛られる自分が嫌な反面、仕事をしない自分もまた嫌という状況をこれはダブルバインドではないかと思ったそうです。そして仕事は雪だるまを作るのに似ており、着手するまでが大変で3割程度までこなせば後は勢いがついて終える事が出来ることに気付いたとのこと。そしてスケジュール表を埋める事を止めて、成すべき事をギリギリの期限に通知してくれるソフトを使うようにして、仕事に着手し3割程度まで頑張って、後は雪だるま式で楽しく行えるようにしたとのお話でした。

ここでスピーチの中で触れられていたソフトをご紹介したいと思います。

「リンサニティ」(Linsanity)はジェレミー・リンのLinとinsanity「狂気・熱狂」という言葉を合体させた造語だそうです。LinsanityとはNBAのドラフトにも指名されず、過去2回もチームを首になった無名のバスケットボール選手が、突如としてNBA記録を塗り替えるほどの活躍を見せた事に対して熱狂している様を指します。不遇の時代を過ごしたLin選手を同じく、不遇の時代を経て活躍したアメリカの競走馬、シービスケット(Seabiscuit)と重ね合わせて紹介し、彼の物語が人々に勇気を与えたこと、そして彼から諦めないということを学んだ、とお話を結ばれました。

実際には彼はどんな人なのでしょうか。

「今、振り返る」は、Yellow Banners という被災地の支援活動の一環で東日本大震災の被災地へ実際に初めて訪れた時のお話です。あの日、あの瞬間何をしていたか目を閉じて思い出して下さい、から始まり、被災地を初めて生で見た感想、そして現地の気仙沼トーストマスターズクラブの例会に参加し、実際に被災された方のスピーチを紹介されました。被災地へ行き状況を目の当たりにして、報道されているものとは違う何かを現地と同じ目線で見る事ができたのではないか、そしてまだ戦っている人々が大勢いるんだということを実感したと述べられ、最後に、もう一度3.11を皆で振り返って、忘れずに歩んで盛り上げて行きましょうと結ばれました。

休憩時間を挟んで、論評セッションです。私も論評を担当させて頂いたのですが、残念ながら時間オーバーとなってしまいました。他の方の論評をお聞きすると、良かった点、改善すべき点をポイントを絞ってお話しされておられました。スピーチと同じで簡潔にまとめないと時間内に終わらせるだけでも難しいと実感しました。

えーと係と今日の言葉係の発表に続いて、総合論評がありました。まずトーストマスターの口調がゆるやかで聞きやすかったこと、「勤めさせて頂きます」という言葉は見習うべき良い表現だと感じた事、そして係の説明では、手に持ったものを具体的に指差すなど丁寧で分かりやすかった点、テーブルトピックスでは、「努める」「集う」など一言に気をつけることでソフトに感じられたこと、最後に個人論評では発表者よりも論評者がスピーチの構成を詳しく解析されて、意外な点を指摘したりする点が、発表者にも為になるのではないかということを話されました。

今日の受賞者の発表のあと、最後にゲストのコメントを頂き閉会しました。見学で来られた2名の方が両方とも入会を希望して下さったのは嬉しい限りです。これでまたチャーターに近づいたのではないでしょうか。

司会者と受賞者
例会中に撮影するのを忘れてしまったため、最優秀論評賞者の方が映っておりません。申し訳ございません。

言い間違っても、言葉に詰まっても、時間オーバーしてしまっても、温かく見守って頂ける、そんな雰囲気を持つクラブです。話し方やスピーチを研鑽するには、とても励みになる良い環境だと思います。興味があれば是非一度軽い気持ちで見学にいらして下さい。どなたでも歓迎です。